海
ざわめきが遠い
人影は、ゆらめいては消えゆく
いつからだったか、
遥か以前から此処にいる
揺らぐことなく
臆することなく
青い母胎は私を迎え、
形無きいのちとなった
織り流れる時の狭間で
永遠で満たされた瞳を閉じては
瞬間の世界を懐かしむ
私はざわめきを聞きたく
人影を望む
光差す波間にゆられ、
私はいつもより深い眠りに落ちた
からだの奥で
いつしか置き忘れてきた幼い熱が
呼吸を始めている
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